U,台湾語 発音篇

台湾語




              Taiwanese language
 [11]   音節
 
1、音節(字)
1、台湾語は音節(おんせつ)と音節(おんせつ)の区切りがはっきりしている。
2、原則としてひとつの音節がひとつの意味になる。   例:Tai5-oan5
3、漢字表記の場合は、その1音節が漢字1字に相当。 例: 台(Tai5) 湾(oan5)
4、複音節の単語の音節の区切りにハイフンを入れて、意味を明瞭にしている。
                             例:台湾話(語)→Tai5-oan5-oe7
 
 
2、音節の内部構造
1、台湾語の音節の内部構造は 声母(せいぼ)+韻母(いんぼ) に
  声調(せいちょう)がかぶさったもの。
 
  定式化すると  (C1)+V+(C2),  (C1)+V,   V,   V+(C2)
  C1→音節初頭の子音字母で計17種類
  V →母音で音節の中核(単母音+二重母音+三重母音の三通り)で計16  
     種類
  C2→音節末尾の子音字母で計6種類                                   
2、声調とは、 またはトーンといい、言語において音の高低のパターンを区別する
  ことをいう。 音節声調は曲選トーンで1音節内での声のつけ方の高低をいう。
  声調が違うと同じ音節でも意味が違ってくる。
  教会ローマ字では、便宜的に声調記号か声調番号で示す。
  台湾語の場合、8つの声調があるので八声(はっせい)ともいう。
3、声母とは、 音節初頭(語頭)の子音の事。 17種類ある。
4、韻母とは、 介音(かいおん)+主母音(しゅぼいん)+韻尾(いんび) から構成さ
  れる。 41種類ある。(入声を含まず)   その内訳は、             
  陰韻(16種)+半鼻韻「陰韻を鼻にかけ発音」(10種)+陽韻(13種)+声化韻  
  「m,ng」(2種)
            例:siong(上)---s(声母)+i(介音)+o(主母音)+ng(韻尾)
5、韻尾とは、 音節末尾(語尾)の子音の事。
  (1)元音韻尾
    「i」該  「u」狗
  (2)輔音韻尾
    「m」甘 「n」奸  「ng」港  「p」蛤  「t」結  「k」角  「h」甲
  (3)複合韻尾
    「ih」□ 「uh」□
6、介音とは、 韻頭ともいう。 
  主母音の前に付き、日本語の「拗音」→(ようおんと言い1音節でありながら
  「や」「ゆ」「よ」「わ」を他のかなの右下に小さくそえて、かな2字で書き表す
  音)的な作用を持つが、それよりも独立性が高くかなりはっきり発音される。
    「i」伊  「u」汚 
7、母音とは、 音節の中核で、単母音(たんぼいん)、二重母音、三重母音の
  三通りある。
8、主母音とは、 単母音に含まれ a,i,u,e,o,o・ の6種類ある。
9、単母音とは、 主母音の6種類+鼻音子音(声化韻)のm,ngの2種類。 
  計8種類ある。
10、二重母音とは、 単母音の組み合わせ(二重)からなる。 なおo・は存在しな
  い。 計8種類ある。              
11、三重母音とは、 単母音の組み合わせ(三重)からなる。 なおo・は存在しな
  い。 計2種類ある。
12、陰韻とは、 主母音+二重母音+三重母音 からなる。(16種)
13、半鼻韻とは、 (鼻音化韻母ともいう)台湾語の特徴の一つで、陰韻を鼻にか
  けて発音したもの。(12種)
14、陽韻(鼻音を伴う母音)とは母音と音節末尾鼻子音m,n,ngの組み合わせからな 
  る。(13種)
15、声化韻(成音節子音)とは、m,ngの事で、本来子音ですが、単独で、あるいは
  子音と共に音節を作る事が出来ます。(2種)
16、入声(にっしょう)とは、 -p,-t,-k,-h  を伴う音節の総称です。
17、陽韻入声(入声韻)とは、 母音と音節末尾子音 -p,-t,-k の組み合わせから
  なる。(13種)   
18、陰韻入声とは、 -p,-t,-kの入声韻のほかに、語尾がつまる(断音) -h 
  陰韻入声の声門閉塞音がある。(13種)
19、鼻音化韻母にも入声がある。 鼻音化韻母入声という。(8種)
20、声化韻にも入声がある。 声化韻入声という。(2種)
update:
H17年5月26日(木)