コラム



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 [1]   歌仔戯

Z,台湾文化シリーズ

歌仔冊(歌本)を見ながら歌仔(歌)を歌うというのが、かつて台湾の農村社会では最も重要な娯楽でした。農家の人が野良仕事の合間に歌い、一般庶民が日頃歌っていた「歌仔」や「台湾雑念」、街頭で盲人が歌う「唸歌」、物乞いが歌う「乞食調」などは、すべて「錦歌」に属する。「錦歌」は明代以来、中国南方で歌われてきた小唄の類を継承しており、福建南部の民間俗曲を基礎とし、一部民間芝居の曲調を取り入れて形成された。はじめは一般庶民が余暇に歌う単純なものだったが、多くの人に愛されたため、しだいに大道芸人の通俗故事を語り物の調べで歌う芸へと発展していきました。1624年に中国の戯曲が台湾で演じられていたという記録が残っていますが、福建と広東から入ってきた戯曲には梨園戯、高甲戯、乱弾戯、福州戯、?仙戯、車鼓戯、司公戯、四平戯、潮州戯、人形劇の傀儡戯と布袋戯、影絵劇の皮影戯、客家の三脚採茶戯等の13種類があります。錦歌(台湾では「歌仔」という)は、台湾の宣蘭地方では「車鼓戯」の物語や舞台表現と融合して、シンプルな形の「労歌仔戯」が生まれました。その後、さらに多くの流行芝居の演目や音楽、芸術表現などを吸収していき、成熟した歌仔戯(台湾オペラ)へと発展したのです。1925年の頃、歌仔戯は初めて屋内の舞台で演じられました。その後、さらに上海や福州の京劇の仕掛け舞台や演技を取り入れて大衆演劇として豊かな内容を持つに至り、多くの人に愛されるようになりました。

2007/07/18

歌仔戯 Koa-a2-hi3 〔名〕 民間歌劇民間歌謡(歌仔 Koa-a2 )を歌いながら身振りを加えて演ずる台湾式のオペラ身のこなしと歌と演技が歌仔戯の魅力です。